【国際恋愛日記 ♯2】フィリピン人パートナーとの2泊3日の仙台旅行

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朝の仙台

翌朝、目が覚める。

この朝の楽しみは、ホテルの朝食ビュッフェだ。

ソーマがいつも旅行で楽しみにしているのは、ホテルとホテルの料理だ。

(ソーマが)奮発して泊まったホテルなので、予想通り、美味しい料理がたくさんあった。

仙台の郷土料理である「笹かまぼこ」や「ずんだ餅」なんかも置いてあって、ヨーグルトも粘り気の強い自家製のヨーグルトだった。

朝食の会場には白いグランドピアノが一つ立っていて、朝日を浴びている。夜になると演奏者がここに座るのかな、どんな曲を弾くのかなと思いながら、朝の明るい朝食会場をぐるりと見渡した。

朝食のあとは部屋で準備をして、早速出発した。

高いホテルだったのでチェックアウトぎりぎりまでホテルにいたかったけど、行きと帰りだけでそれぞれ丸一日かかってしまうので、時間を有効活用しないといけない。

このホテルの近くには「仙台朝市」という地元のマーケットがあるということだったので、さっそくホテルに停めていた車を他のパーキング移して、歩いて行ってみる。

だけど時期が良くなかったのか、店はほとんど閉まっていたし、仙台朝市は200mぐらいの短い通りだったので、気持ちを切り替えて、今度は「定禅寺通」というケヤキ並木の木の通りに向かった。

定禅寺通りでお祭り

駐車場を探しながら上善寺通をウロウロしていると、大きな音楽が聞こえてきた。ソーマと振り返ると、たくさんの人が音楽に合わせて踊っている。

お祭りだ!

ソーマはお祭りが好きで、踊りを見るのも大好きなので、駐車場を探すために慎重に辺りを見回している僕を横目に興奮しながらその様子を見ていた。

そして車を駐車場にとめて、僕たちも踊りを見に歩く。

歩道の人の少ないところまで歩き、そこで立ち止まり様子を見てみると、「青森、北海道、山形…」など、日本のいろんなところから踊りの団体がやってきていて、それぞれ通りを練り歩きながら、音楽に合わせて踊りを踊っている。

「いいタイミングに来たねぇ!」とソーマと話す。

踊っている人の中には、本当に踊るのが好きそうな笑顔を浮かべなから踊っている人がいて、それを見たソーマも笑顔になって、楽しそうに踊っている人たちを二人で見ていた。

この踊りの団体が日本全国いろんなところから来ているということをソーマに伝えると「自分たちの住む栃木県にもこういう団体ないのかな。参加してみたいな」と返ってきた。

興奮していたソーマは「一緒に栃木の団体に入る!?」と提案してきた。

「だけど、仕事で忙しくて時間がないなぁ」とも付け加えた。

僕は僕で、集団の中でうまくやっていける自信がないので、ソーマの発言に喜びなからも、「自分は入れないなぁ」と伝えた。

衣装がかっこいいとソーマが言う。

ソーマの職場でもハロウィーンパーティーの日が近づいている。そのときの衣装を考えるのが楽しいらしく、いつもネットでいろんな小物を探している。

この日の衣装も、ハロウィーンのための参考になったのかもしれない。

とにかくいろんな団体が日本全国から来ていたので、すべては見ることはできなかった。だから、ある程度経つと僕たちはまた歩き始める。

昨日の歩いた商店街に入ると、そこでもアカペラの音楽団体の人たちがところどころで歌を歌っていて、とても賑やかな日曜日だった。

そして午後一時、今日のホテルがある福島市に向けて車を出発させた。

車を少し走らせただけで、仙台の大都会から山の中の大自然に景色が一気に変わった。マジックショーで手品を見せられているかのような変わり具合で、少し感動した。

これが「杜の都」と呼ばれるゆえんなのかもしれない。

そしてまた、宮城県と福島県の山の中をひたすら走る。

昨夜のコンディションの悪い状況とは違って、きれいに晴れていたので、とても走りやすい。

二人ともお腹が空いてきたので、また地元のスーパーに入る。

ドライブ旅行で、入ったことのないスーパーに入るのは、一つの大きな楽しみだ。そこで弁当を買って、また駐車場で食べる。

そしてしばらく走り、福島県福島市に到着した。

JR福島駅を抜けると…

福島のホテルは安いところを予約したので、あまり期待していなかったけど、1階のロビーには味噌汁マシーンとコーヒーメーカーが置かれていて、ちょっとウキウキした。

このホテルは駅に面したところにあったのだけど、ホテル周辺を見渡した感じ、福島市は全然栄えていなさそうだった。

ソーマは栄えている場所を旅行するのが大好きなので、テンションが明らかに下がっているのがわかった。

僕はこういう場所が好きなので、「何もなさそうに見えて、歩いたら何か面白いものが見つかるかもよ」と3回ほどソーマに興奮しながら言う。

ソーマは「そうだね」と心のこもらない返事を返した。

しばらく休んだあと、ホテルを出発する。

時刻は夕方の5時。

外はだいぶ暗くなっていた。

地図を見た感じ自分たちのホテル側はあまり栄えてないけど、駅を挟んで反対側は栄えていそうだったので、ソーマににそのことを伝え、駅の向こう側へ二人で歩く。

駅構内には地図があった。

その地図を見てみると、スマホの地図アプリで見た通り駅の反対側にはたくさん建物があることを示す、黄色の四角形がぎゅうぎゅうづめで並んでいた。

「ほら、たくさんあるよ!」と伝えると、ソーマがその一つ一つの建物の名前を呼びあげた。

「〇〇銀行、〇〇銀行、〇〇銀行、〇〇株式会社…。ホントだ、銀行と会社がたくさんあるね」とソーマが返す。

見てみると確かに、黄色の四角形はほとんどが銀行や会社の建物で、商業施設や観光地っぽい建物の名前はなかった。

またソーマのテンションが下がったなと思いながら、とりあえず駅の反対側へ向かう。そして、駅から反対側に抜けると、別世界が広がっていた。

祭りの世界だ!

提灯をいっぱい掲げた祭りの神輿が、たくさん並んでいて、神輿の中から太鼓を叩く音や祭りの音楽が聞こえる。

神輿の上に乗った人が「やれやれやれやれ!」と叫んでいる。

道には人がギュウギュウ詰めで歩いている。夕方5時の紺色の空と提灯のオレンジ色が鮮やかなコントラストになり、異世界にたどり着いたような気分にしてくれた。

しばらく神輿を見たあとは、街を歩く。

お祭りの出店がたくさん並んでいる。並んでいるけど、どれも高いので、節約している僕たちは結局見るだけで、何も買わずにただ歩き続ける。

ワインフェスティバルのような一角があったり、お化け屋敷をやっているところもあった。

人ごみをたくさん歩いたあと、「人がいないと、人がたくさんいるところに行きたくなるけど、人が多いと多いで疲れるなぁ」「栄えているところがいいけど、人が多すぎると疲れるね。ははは」とソーマが言った。

せっかく福島に来たので、喜多方ラーメンを食べたかったのだけど、お店が全然見つけられずに、結局歩き疲れてホテルに戻った。

晩ご飯は、福島駅の中にあったマーボー豆腐専門店で食べた。

そして翌朝、栃木に向かって車を走らせた。

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著者

栃木県在住の35歳。

双極性障害二型(完解済み)・同性愛者。

34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越し、12年間続けた介助の仕事をやめて無職になる。精神安定剤代わりに始めた登山を、毎週続けているうちに、ニュージーランド1300kmのロングトレイルを歩くことができるようになった。フィリピン人の同性パートナーと一緒に生活をしながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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