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【テアラロア Day2】異国の風に吹かれて

もくじ

些細な違いが積み重なって

昨日はホテルでテレビを見ていた。

コメディドラマや歌唱ショー、お昼の2時間ドラマのようなものまで。

コメディドラマが特に面白かった。

でも、違和感を感じた。

みんな英語を話しているし、コメディドラマの笑いのツボも日本のものとは少し違う、歌唱ショーで審査員が歌手を褒める時の言葉のテンポと熱量も違う。

ソワソワした。

見ている内容は共感できるのに、突然ふと、その違いに気付かされ、テレビに突き放されたように感じる。

文化の違いで、落ち着かなかった。

フィリピンからやってきた僕のパートナーや、日本に住む外国人、そして外国に住む日本人はやっぱり大変なことをしているなぁと思った。

まぁ、中には楽しいだけの人もいるんだろうけど。

21時でこの明るさ

ここまでホテルの人やバスの運転手などと、軽く挨拶をしたりコミュニケーションをとったりしてきたけど、本場の英語は早くて聞き取れないことが多い。

相手の言葉の意味はかろうじてわかるんだけど、一生懸命聞くあまり、それ以上のことを感じられない。コミュニケーションをしているというよりも、言葉の意味の交換をし合っているような気分だった。

ネイティブ並みに話せたらな…。

でも、昨日助けてくれた二人組や個人的に話しかけてくれる人は自然とペースを合わせてくれるので、そんな人とのコミュニケーションが、ニュージーランドのオアシスのような存在だった。

オークランド空港で泣く

そして今日はこの旅のスタート地点に行くためにまた飛行機に乗る。

空港に来た。

待っている間も、たくさんの人混みの中で心細かった。

だけど、心細そうにしている一人旅の人を見かけるたびに「あぁ、僕だけじゃない」と励まされる。

そして空港内を歩いていると、搭乗口の前で(おそらく)別れのハグをしている家族を見つけた。

それを見た途端、涙が溢れそうになった。頑張って堪えたけど、席についてこっそり泣いた。それだけ疲れているんだなと思った。

まだ歩き旅は始まってもいないのに。

インバーカーギル空港

旅のスタート地点の近くにある、インバーカーギル空港に着いた。

田舎の小さな空港だった。人が少ないせいか、オークランドの開放的な雰囲気とは対照的に、なんとなく引き締まった雰囲気を感じる。

そして、外に出る!

空気がものすごく美味しくて、風が強く、寒い!

未知の世界に興奮するのと同時に、「この土地の人に受け入れてもらえるんだろうか」と心細くなった。

でも、日本の会社の前を通ると、心細さが少し和らいだ。

買い物がこんなに大変だなんて

そして食料を買いにスーパーマーケットに向かう。

スーパーでは、どんな商品があるのか、いくらなのかわからないので、店内をずっと歩いていた。

物価が高いので「安くて栄養価の高いものはどれか、ところで今日の晩御飯は何を買おう、明日の朝は?昼は?」と整理のつかない頭でウロウロしていたので、店を出るのに2時間かかった。

レジでも細かなやり方がわからず、店員さんに下手な英語で尋ね、聞き返され、それが聞き取れずもう一回いってもらい…ということをしていると、自分はこの場にふさわしくないんじゃないかという気持ちになってくる。

店を出ると、冷たい風が顔に吹きつけた。どっと疲れが出てきた。

ドミトリーに到着

今夜泊まるドミトリーに着いた。

だいぶ心細くなっていたけど、宿のオーナーがフレンドリーな人だったので、心が落ち着いた。しかも、宿自体も安いのにオシャレなところだった。

さらに、同じ部屋の人とも何人か話をして、気分が明るくなった。

話しかけるとみんな、明るく返してくれるので、いろんな人に話しかけた。

そして興奮するあまり、明日の荷造りをし忘れたまま話続けていた。時刻はもうすでに21時で、部屋では寝始めた人もいる。

ニュージーランドは夜の20時でも、昼のように明るいので「もっとあとで荷造りをしよう」と余裕をかましていた。

ロビーに向かい、慌てながら静かに荷造りをした。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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