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【国際恋愛】国際同性カップルが挑む!フィリピン人パートナーのご両親との緊張の初対面&カミングアウト、そしてご両親の反応は?

前回は、僕の母親の反応を取り上げましたが、今回はその逆です。

ちなみに僕とパートナーはゲイカップルで、パートナーは両親にカミングアウトしていませんでした。なので相手のご両親に会うときのドキドキに加えて、「そもそも男同士だけど受け入れてくれるかな」と心配でした。

もくじ

パートナーと付き合い始めた頃

まだパートナーと付き合い始めてすぐのころ、彼が「今度、僕の実家に行こう」と誘ってくれました。

「いや、ちょっと待って!」

まだ付き合い始めたばかりだし、自分たちはゲイだし、パートナーの両親に会うのは緊張するし、ものすごくビビっていました。

「そもそも、自分たちがゲイだって伝えてないのに、どう紹介するの?」ときくと、「そのときに家族の前で一緒にカミングアウトしよう!」と返ってきました。

いや、怖すぎる!

「ゲイってことカミングアウトしても大丈夫なタイプの、お母さんとお父さんなの?」とたずねると、彼は「お父さんが納屋から銃をもってきて、撃つかもしれない」と笑いながら答えました。

もちろんパートナーは冗談でいったのですが、当時の僕は国際感覚がゼロだったので「ひょっとしたら、ありえるのかも!?」と真に受けて、パートナーのご両親に会うのが余計に怖くなりました。

間接的に小カミングアウトをたくさんする

パートナーは「家族の前で一緒にカミングアウトをしよう」といったものの、やはり抵抗があるようでした。

なので、僕たちが二人でいるときに、パートナーの家族とテレビ電話をたくさんすることで、いつも一緒にいることをアピールしながら、「そろそろ気付いてくれ」と間接的にカミングアウトする作戦にでました。

毎週ビデオ通話をしながら、僕とパートナーが一緒にいることをさりげなくアピールします。

僕の家でビデオ通話をするときもあれば、旅行先でしたこともあるし、僕の母の家ですることもありました。ルームシェアしていることも伝えていたし、二人で「養子縁組制度」を使いたいから書類にサインをしてほしいと頼んだこともありました。

(日本には同性婚がないので、養子縁組制度を利用することが日本で「自分たちを守るために」できる一番のことでした。)

最初は「仲のいい友達」くらいに思っていたと思いますが、「養子縁組」までするとなると、さすがに気付いたんじゃないかと思います。

そうやって下地を作りあげて、自分たちがカミングアウトするハードルを下げていきました。

そしてついに、パートナーの実家に二人で挨拶をしにいくことになりました。

パートナーのご両親と会うということで僕はかなり緊張していましたが、あとから聞いた話によると、パートナーのご両親も僕が来るということでめちゃくちゃ緊張していたようでした。

フィリピンで初対面!

フィリピンのマニラ空港にパートナーと二人でやってきました。

真夜中の1時でしたが、パートナーのお父さんと親戚の人が車で迎えにきてくれていました。

お父さんとハグを交わし、簡単に挨拶をしたあとは、パートナーの実家に向けて4時間ほどドライブをしました。

実家に着いたのが明け方5時ごろでしたが、パートナーのお母さんは家で寝ずに待ってくれていました。

そしてなんと、ウェルカムボードをつくって用意してくれていました!

お母さんともハグを交わし、そのあとみんなダイニングテーブルに座り、会話をしました。

お父さんも、お母さんも、二人とも温かく迎え入れてくれました。

カミングアウトするの、しないの?

「家族の前でカミングアウトをする」という計画ですが、実はフィリピンに向かうちょうど前から、パートナーが急に弱気になり始めました。

「やっぱり、やめよう。言わなくても、もう僕たちのことはわかってると思う」といいました。いつも堂々としているパートナーが弱気になるのを、はじめて見ました。

「僕もさすがにわかっているとは思うけど」と返しながらも、一度ハッキリさせたいという思いがありました。

「フィリピンでは男友達と頻繁に遊ぶことはあたりまえ?」「フィリピンでは同性同士でルームシェアするのはあたりまえ?」「フィリピンでは友達と養子縁組制度を使うことはありえる?」と、自分たちが付き合っていると本当にパートナーのご両親が思っているのか、念を押すためにパートナーにたくさん質問をしました。

それでもカミングアウトを無理強いすることはできないので、「わかった、さすがに向こうもわかってるよね」と納得しました。

パートナーができる精一杯のカミングアウト

パートナーのご両親と会うためにフィリピンにきて、6日目のことでした。

僕たちは、パートナーの両親と四人で、リゾートホテルに泊まりにきていました。

四人で一部屋に泊まっていました。大きなベッドが二つあって、僕とパートナー、お父さんとお母さんがそれぞれ使っていました。

僕とパートナーが同じベッドで寝転がってスマホを見ているときに、パートナーのお父さんとお母さんが部屋に戻ってきました。

そしてそのときでした。

パートナーがスマホを見たまま、何食わぬ顔で、自分の脚を僕の脚にからめてきました。パートナーができる精一杯のカミングアウトでした。

急なことだったので胸がドキドキしながらも、僕も平静を装いながらスマホをさわり続けていました。スマホをさわりながらも、ご両親の表情をしっかりチェックしていました。

お父さんもお母さんも、一瞬動きがとまり、真顔でこちらの様子をみたあと、またすぐに元の動きに戻りました。

そのあとは、お父さんもお母さんも二人とも、何事もなかったかのようにいつも通りの態度で接してくれました。

よし。これで、絶対に伝わったはず!

あとでパートナーに「フィリピンでは、男同士で脚をからめるって普通なの?」と確かめると、「そんなわけない!」と返ってきてホッとしました。

パートナーの子供のころの話を教えてくれる

フィリピン最終日、パートナーとパートナーのお父さん&お母さんと一緒にマニラ空港に車で向かっていました。

その道中にお母さんが、パートナーの子供のころの話やパートナーの名前の由来の話を、僕にしてくれました。

そういう話をしてくれて単純に嬉しかったのと、パートナーの両親にカップルだと認知してもらったことで急に「自分とパートナーはカップルとして、ここに存在しているんだ」と感動しました。

この表現が伝わるかわかりませんが、隣にいるパートナーがよりパートナーとして感じられた瞬間でした。

ちなみに、お母さんは英語が話せるので僕と会話ができるのですが、お父さんは英語ができないので複雑なやりとりはできませんでした。

ですが、マニラ空港に到着して見送ってもらうときに、お父さんが固くて長いハグをくれました。

お父さんはいつも冗談ばかりいっている面白い人なのですが、この固いハグと真剣な表情から、お父さんの気持ちが伝わり「はっ」としました。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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