フィリピン人パートナーと付き合い始めて、五年が経つ。
一緒に暮らしているけれど、「好きな日本のもの」についてちゃんと聞いたことがなかったので、改めてインタビューをしてみた。
好きな日本の言葉
しょうがない
「しょうがないは、自分ではコントロールできないことに固執するのではなく、受け入れて次に進むという意味でしょ?」
「例えば、人は死ぬことを避けられないし、人生はしょうがないことの連続だから、この言葉は大事だと思うよ」
「どうしようもできないことは、しょうがないと受け入れて、次に行かないとね」
食べ放題
「すべての食べ物を試せるし、満腹になれるから大好き」
ちなみに、誤解のないようにいうと、フィリピンにも食べ放題はたくさんある。パートナーはとにかく食べることが好きだ。
好きな日本の食べ物
第一位 玉子焼き
「甘めの玉子焼きが好き」
パートナーは回転寿司に行くと、いつも玉子焼きの寿司を食べている。
「それ、子どもが好きなやつやん!僕も子どもの頃は好きだったからわかるけど、もったいない!」といつも言ってしまうのだけど、本当に好きなんだなぁと思う。
第二位 お好み焼き
「日本に来て、レストランで初めて食べたお好み焼きが美味しくて、それ以降ハマっている」
「関西風も広島風もどっちも好きだけど、広島風が一番好きかな」
僕は働いていないので、晩御飯はいつも僕がつくるのだけど、週に一、二回はお好み焼きをつくっている。
第三位 きつねうどんのきつね
うどんはそんなに好きではないけど、きつねうどんの上にのっているきつねが大好物らしい。
「じゃあ、いなり寿司とかいいんじゃない?」と思ってすすめたけど、違うみたいだ。
きつねうどんの、甘いきつねがいいらしい。
第四位 油そば
愛媛県松山市にある「周平」という油そば屋さんの油そばが大好物。
油っこいのが好きというわけではないけど、ここの油そばは麺も肉も出汁もフレッシュで好きみたい。
愛らしい魚臭いのは苦手だけど、ここの魚パウダーは魚臭くなくていいらしい。
第五位 唐揚げ
日本食なのか怪しいけど、とにかく本人は唐揚げが好きらしい。
唐揚げの説明はしなくてもいいよね。とにかく、唐揚げは美味しい。
好きな日本のお菓子
第一位 ピーナッツ固焼きせんべい
「クランチ(固くてカリカリした)な触感が好きだし、ピーナッツも好きだから」
パートナーにいわれるまで、このお菓子の存在を忘れていた。昔、おばあちゃんが食べていたような記憶がある…。
ちなみに、パートナーの職場の別のフィリピン人も「めっちゃ美味しいお菓子を見つけた!」と、このお菓子のことをパートナーに伝えていた。まだ二人だけだから断定できないけど、もしかしたらこのお菓子、フィリピン人に人気なのかも!?
第二位 カスタードたい焼き
「甘くて、クリーミーで、コーヒーや紅茶に合うから」
フィリピン料理はクリーミ―なものが多く、クリーミーなものが好きなフィリピン人が多い(パートナー談)。
第三位 大判焼き
「とにかく、とにかく、うまい!」
「あんも、カスタードもどっちも好きだけど、カスタードのほうが好き。でも、あんも好き。あんは、こしあんよりも粒あんのほうがいい」
パートナーが好きなものはだいたい、僕が子供のころに好きだったもの。僕は子供のころにハマっていっぱい食べたから、最近は食べてなかったけど、パートナーと出会ってからまた食べるようになった。
子供のころに好きだったものを、外国人パートナーに出会ったことで、一周まわってまた好きになるのは、国際カップルあるあるじゃないだろうか?
第四位 わらび餅
「柔らかくて、噛むときの触感が好き。なにより、きな粉が美味しい」
付き合い始めのころ、パートナーは仕事終わりにスーパーに行って、毎日のようにわらび餅を買っていた。
第五位 かりんとう
「クリスピー(カリカリ)で、甘くて美味しい。でも、甘すぎるので、紅茶と一緒に食べるのが好き」
パートナーはスーパーにいくのが好きで、スーパーにいっては「まだ食べたことのない食べ物」を買って、どんな味なのか試している。それが楽しみだそうだ。
おわりに(国際恋愛のいいところ)
国際恋愛をすると、日本を再発見できる。
「自分が子供のころに好きだったお菓子を再び手に取る」ように、子供のころに通った道を、もう一度たずねることができる。
そこで見えた景色は、子供のころに見た景色とはまた違って見える。
国際恋愛はパートナーや自分にとって困難も多いけれど、そのなかで見た景色は、自分たちの新しい原風景となるのに十分なほどの、かけがえのない時間を与えてくれる。
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