中環(セントラル)の魅力的な景色
次に、中環(セントラル)という駅で降りてみた。

ここが大都会だった。
いままでの香港の伝統的な街並みとは違って、近代的なビルが立ち並んでいた。
調べてみると、中環(セントラル)と呼ぶだけあって、ここが香港の中心地らしい。

外国人観光客も多くて、「外国人が多いね!」と、外国人の僕とソーマで話していた。
近代的な街並みで面白くないかもなぁと思っていたけど、裏路地は魅力的だった。

そして、適当に歩いていると、またまた魅力的な場所を見つけた。

近代的なビルの合間に、面白そうな階段が伸びている。

階段の両端には商店が並ぶ。
上りきっても、更に階段は続いていた。

階段と階段の間を通る道も、また魅力的だった。

そして階段を上り切ると、洋風な建物に辿り着いた。

中に入ってみると、大きな庭があり人が集っている。

その中の一つの建物に入ると、ガイドの人が英語でこの場所について説明してくれた。
どうやらここは、昔、裁判所や刑務所だったようだ。
刑務所の建物がたくさんあって、それぞれに狭い個室がたくさんついている。

実際に中に入れるので、入ってみる。
それぞれの個室の中には、歴史が説明されたビデオや看板や、ジオラマのようなものが飾られていた。
当時使っていたトイレなども保存されている。
建物の一部がカフェやレストランになっていたり、きれいに塗装がされていて、いまは観光地として賑わっているけど、圧迫感のある部屋や看板の文字や写真を見ていると、重たい気持ちになってくる。

いまはきれいな観光地だけど、最後に通った中庭のアートオブジェが印象的だった。

そしてこの施設をあとにした。
夜の香港
施設から出ると、外は夜になっていた。

夜の香港は、昼の香港よりも魅力的だった。

特別どこにもいかなくても、散歩しているだけでもシャッターを押したくなるような景色が続く。

ただ、車いすのソーマのお母さんを連れて来るには「道が狭くて、坂道が急で、階段が多いね」と話した。

香港に来たら、ぜひ中環へ。
女人街で値切りに挑戦!
さあ、この旅ももう終わる。
明日、香港を経つので、日本でも香港が楽しめるように、スーパーで香港の食材を爆買いしにいく。
だけどその前に、爆買いした食料を入れるバッグが必要だったので、モンコックの女人街に向かった。
値切りに慣れているソーマと女人街を歩く。
そしてバッグを売っている店を見つけると、ソーマが店員さんに値段を聞く。
店員さんに値段を聞いたあとに、「OK、サンキュー」と言い残し、別の店に行こうとすると、大体、店員さんが下げた値段を言ってくる。
そんなふうに、いろんなお店で値段を聞き、相場を探る。
そんなソーマにただ付いていっていたけど、自分の中である気持ちが芽生え、ソーマに「僕が値切りをする」と伝えた。
「わかった」とソーマが言い、二人で歩きながらお目当てのバッグがあるお店を探す。
その間ずっと、ソーマの後ろで「How much?」「How about 15?(15ドルでどう?)」と独り言を言いながら、予行演習をする。
大体、バッグの相場が35ドルほどで、最安値が28ドルだったので、20ドルで買うのを目標にした。
だから「15ドルでどう?」ともっと安めの値段を言う練習をしていた。
そして、お店を見つけた。
僕はソーマの前に立ち、お目当てのバッグを指さしながら、「How much?」と軽やかに店員さんに切り出した。
すると「48ドル」というかなり高めの反応が返ってきた。
48ドルに対して、「15ドルでどう?」というのは図々しすぎるかなという迷いが生じたものの、それを振り切り、次の言葉を出す。
「How about 50?」
間違えた!緊張して、「フィフティーン」と言わないといけないのを、「フィフティ」と言ってしまった!
店員さんは逆に面食らっていた。
そりゃそうだ、値下げしてくると思ったら、まさかの値上げを要求されたからだ。
「…50でいいの?」と戸惑っている店員さんに、慌てて「間違えた、15でどう?」と言い直す。
すると、店員さんから「15!!?」と驚いた反応が返ってきた。
無理もない。まさかの50に値上げされたと思ったら、そこから15に値下げという急降下を食らったからだ。
意図せず、店員さんを振り回しまくっていることに罪悪感を覚え、「15は安すぎましたかね…?」と店員さんに言ってしまった。
そこですかさずソーマが「あそこの店は20ドルだったけど」と挟む。
すると店員さんが「わかった!20でいいよ!」と折れてくれた。
値下げが下手くそ過ぎたけど、ソーマの助けもあり無事20ドルで買うことができた…。

さよなら香港
翌朝、空港行きのバスに乗った。
バスの窓から、離れてゆく香港の街並みを見つめる。そして街並みが点のように小さくなると、視線を道路の反対車線に移した。
ぼけーっとしながら、反対側を流れてゆく車を眺める。
テスラ、BMW、ベンツ…
「あれ?高級車多くない?」とソーマに話す。
思い返せば、街でも高級車ばかりが走っていた印象があった。そしてその背景にそびえ立っていたのが、ベランダのない、古くて背の高い建物たちだった。
あの高い建物が香港の芸術的な街並みを表現していたけれども、その背景には何かあるのかもしれないと思った。



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コメント一覧 (2件)
DDの旅日記は、単に街の景色だけじゃなくて、そこから見えてくるものなんかがチラチラあって、すごく興味深い!
私は臆病だからこんなふうにツアーじゃない外国旅はできないから、読んでて一緒に旅をさせてもらってるよ!
ありがとう!
それはよかった!
海外旅、面白いでしょ。
今週はタイに行ってくるので、またタイ旅行記を読んでください!