【国際恋愛日記】フィリピン人パートナーと近所の居酒屋に行く

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ある日曜日。

この日は、パートナーであるソーマと、どこかへ出かけるわけでもなく、家でのんびりしていた。

休日にパートナーとやることといえば、映画鑑賞だ。

メルカリで買ったプロジェクターで、映画を映し、二人で寝転びながら映画を見る。

ソーマの好きなジャンルは、「ホラー」「サイコ」「サスペンス」「ラブロマンス」だ。

ちなみに僕の好きなジャンルは、「ホラー」「サイコ」「サスペンス」の3つだ。ラブロマンスも好きだけど、それよりもハラハラドキドキしたい。

だから僕たちはいつも、その3つを見ている。だけど、ホラー映画は、大体ワンパターンで飽きてきたので、サイコ系の映画をよく見る。

映画を見てない間は、ソーマはオーブンレンジでお菓子をつくったり、二人で一緒に部屋掃除をしたり、UNOをしたりする。

そしてこの日は、パートナーが普段あんまり飲まないお酒を、二人で飲みながらUNOをしていた。

時刻は夕方の17時だ。

昨日も家でのんびりしていたし、今日ものんびりしている。なにかしたいなと二人とも思っていたのだけど、この土日はレンタカーが借りられなかったので、お出かけドライブはできなかった。

ここは田舎なので、近場にあるお店も行き尽くしている。

「うーん、なにかないかなぁ」と二人で話していると、「居酒屋に行かない!?」という話になった。

僕は、昔からあまり人付き合いがないし(栃木に引っ越したのでなおさら)、みんなとワイワイ騒ぐよりも誰か一人とのんびり遊ぶのが好きだったので、居酒屋にはほとんど行ったことがなかった。

ソーマは会社の飲み会で、その居酒屋に3回ほど行ったことがあるらしいので、僕もどんな居酒屋なんだろうと興味をもった。

そうだ、居酒屋に行こう!

早速、ネットで予約を済まし、時間が来るまでUNOを続けた。

居酒屋に行くことが決まって、ワクワクと緊張した気持ちが生まれた。

なぜ緊張しているのかというと、この間の参院選のときに、多くの党が「外国人問題」に焦点をあてていて、その賛同意見の中には、ナショナリズム的な過激なコメントをしている人がたくさん目についたからだ。

もともと、パートナーと外出するときは緊張していたけど、そんなコメントをたくさん見てしまったことで、ますます緊張し怖くなってしまった。

だけど、お酒を飲んでいてほんわかしているし、せっかく二人でいられているんだから、思い出をつくりたいし、二人でいろんなことを体験したい。

そう思って、二人で家を出た。

時刻は19時。

むわーんとした空気だけど、暑さはだいぶ和らいでいる。

二人で居酒屋まで歩き、店内に入る。まだ19時だからか、人は少なかった。

この居酒屋はすべて個室になっていて、部屋まで店員さんが案内してくれた。履いていたサンダルを靴箱に入れて、掘りごたつの部屋に入る。冷房が効いた涼しい部屋で(少し寒いくらいだった)、部屋の中には二箇所、偽物の障子が壁に貼られていた。

さぁ!

早速、タブレットを取り、二人でメニューを見る。

僕はビールが飲みたかったのでビールを注文し、ソーマはお冷を注文する。そして、そのあとに二人でメニューを見ていたんだけど、どれを注文したらいいのか二人とも決められない。

居酒屋だから当たり前だけど、値段が高かったからだ。

僕は無職であまりお金がないから、なるべく量が多くて安くて、食べたいもので、居酒屋ならではのものを探すけど、その全部を満たすものは、なかなか見つからない。

ソーマは働いているから収入はあるのに、彼は彼で節約をする癖がついてしまっているので、量が多くて安くて食べたいものを探してしまうので、見つからない。

ソーマはいつも、お金の使い方がわからないと言っている。

お金を使うのがもったいなく感じて、収入があるのに節約しまくっている。何にお金を使ったらいいのかがわからないそうだ。

そんなわけで、二人ともタブレットのメニューの「次のページ」のボタンを何度も押す。そして全部見終わって、ふりだしに戻るけど、決められず、ひたすら「次のページ」を押し続ける。ボタンを押すたびにそこそこ大きな電子音が鳴る。僕はときどき「高い」と漏らしながら、二人で電子音を鳴らし続けた。

居酒屋は、ほとんど人がおらず静かな空間だった。隣の隣の部屋に人が二人いて、話し声が聞こえてくるくらいだった。

だから、「高い」といいながら電子音を鳴らし続けていると、「あの部屋の人はお金がないんだな」と思われるんじゃないかと、勝手にプレッシャーを感じながら最初の一品を注文した。(別にお金がなくても居酒屋にいていいのにね)

3種のウインナーセット、6本入りで980円だった

ちなみに、ソーマと居酒屋で食べ飲みをしながら話しているのが、社会に参加しているような気分になって嬉しかった。

そしてソーマが唐揚げを注文し、受け取った。

「すごい、大きい!」

といいながら、ソーマが箸で唐揚げを二つに割ると、生焼けだということがわかった。

ソーマも僕も「ごはん屋さんで、生焼けの唐揚げを初めて見た!」と(少なくとも僕は)感動した。店員さんにそのことを伝え、新しく作り直してもらった。

ソーマは「もしかしたら、唐揚げがタダになるかもよ」と言い、僕は「それか、一つ多めに唐揚げが来るんじゃない?」と期待して待っていると、新しい唐揚げがやってきた。

タダになることもなく、増量することもなく、しっかり焼くためか、最初に来たものより小ぶりの唐揚げがきた。

「しまった。交換をお願いする前に、他の焼けている唐揚げを食べておけばよかったね」と言いながら、二人で唐揚げを食べる。

会計を済ませて、外に出た。

ちなみに金額は二人で5500円だった。

「高かったねぇ」と言いながらも、僕は満足だった。

お腹は一杯にならなかったけど、ソーマと非日常を味わえた。外に出るときの緊張もありながら、思い出に残る一日をつくることができた。

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著者

栃木県在住の35歳。

双極性障害二型(完解済み)・同性愛者。

34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越し、12年間続けた介助の仕事をやめて無職になる。精神安定剤代わりに始めた登山を、毎週続けているうちに、ニュージーランド1300kmのロングトレイルを歩くことができるようになった。フィリピン人の同性パートナーと一緒に生活をしながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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