【求職日記 ♯6】完全在宅はやめだ、怖いけど外に出よう

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前回、文字起こしのトライアルが「脳神経」に関する訳のわからない音声だったので、そのあとは落ち込んでいた。

「これ、無理じゃない…?」と思いながら、「聞き取れなかった場合にどうするか」などの文字起こし経験者のブログ記事を見漁っていた。

そしてふと、「文字起こし いくら稼げる」で検索してみた。

すると、月に3万~5万。上級者で10万を超えるということだった。

大体、文字起こしの相場は、60分の音声で3000円~6000円らしい。この間は、10分の音声を仕上げるのに4時間かかった。(しかも落ちた)

もし経験を積んで、その倍の速さで仕上げることができたとしても、60分に12時間かかってしまう。

週5日12時間勤務で、相場で高めの6000円の金額だったとしても、月に12万円がやっとだ。それに12時間を一瞬たりとも休まずに、できたうえでの12万円だ。そんなの不可能に決まっている。

なんだか、一気にやる気がなくなってきた。

仕事から返ってきたパートナーに、このことを話すと「うーん、正直、やめたほうがいいと思う」と返ってきた。

「丸一日部屋に閉じこもりっぱなしで、人と接点が持てずに、目と耳と手を酷使する仕事ばかりしていたら、どんどん精神状態が悪くなっていくのは目に見えてるよ」「それに、それだけ頑張っても10万ちょっとだと、ストレスがパンパないと思う」

「やっぱり、外にでて働いたほうが、給料も高いし、人とのつながりも持てるし、いいんじゃない?」ということだった。

それは、実は、ずっと前から自分でも思っていた。

だけど、外に出て働くことの恐怖心が強くて、完全在宅でできる仕事はないかと逃げていたフシがある。本当は僕も、外に出て、いろんな人と接して、社会経験を積んで、社会のことや暗黙の了解のことなんかを学びたい。

「どうしたらいいんだ」と悩みながら、その日はそのまま眠った。

翌朝、憂鬱だった。

外で働かないといけないし、働きたいけど怖くて一歩が踏み出せない。

ずっと憂鬱な気持ちで過ごしながら、ベッドに寝転がったり、スマホを見たり、部屋の中を意味もなく歩いたりして、過ごしていた。

そして朝からウイスキーをストレートで飲みまくった。ウイスキーがなくなったらビールを飲んだ。「あぁ、もうどうすればいいんだ」という気持ちが酔いで少し薄まって、穏やかな気持ちになれたときに、涙が出てきた。

すると、頼んでいた19,000円のヘッドホンが家に届いた。

もう、文字起こしに対する気持ちは冷え切っていたけど、とりあえずその魔法のヘッドホンを試してみる。

「おぉ!」

明らかに、聴こえやすい。

ただ、それでも聞き取れない言葉が、まだまだあった。

「もう、いいや。そんなことは、どうでもいい」

そのままヘッドホンをつけたまま、ベッドに横になり、Youtubeで好きな音楽を聞いていた。

さすが19,000円のヘッドホンだ、音や声がとてもクリアに聞こえる。そのまま横になりながら、音楽をたくさん聞ていると、感動して涙がたくさん出てきた。

そして、そうやって一日何もせずに寝転がったあと、たくさん泣いたせいか、気分がスッキリしてきた。

少し気分が前向きになってきたところで、PCを広げた。

実は、「障害者雇用」で従業員を募集しているある会社の求人情報を、お気に入り登録していたので、開けてみる。

僕は精神障害者手帳を持っているので、サポートのある「障害者雇用」で働くことができる。

「一般雇用」で働くには自信がないので、障害者雇用で働こうと決めた。

そして、その目星をつけていた会社に応募した。

業種は、事務職だった。

未経験でも大丈夫で、「Word」「Excel」「Powerpoint」を使いながら、データ入力をしていく仕事らしい。

僕は Word をちょっと使えるレベルだけど、働く前にトレーニングをさせてくれるらしい。時給は1000円で、一日4時間、週5日勤務のようだった。

だから、月の収入は多分9万円だろうけど、その仕事を軸に、空いた時間で副業をしたり、学校に通ったりして、なんとかやっていこうと思った。

9万円あれば、貯金はできないけど、貯金が減ることもない。

「よし、ここにしよう!」と履歴書を送信した。

でも、いままで、たくさん落ちているから、今回はもう期待せずにおこう。

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著者

栃木県在住の35歳。

34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越し、ヘルパーの仕事をやめて無職になる。躁うつ病(完解済み)・同性愛・発達障害グレーゾーン当事者。趣味は登山で、ニュージーランド1300kmの歩き旅を終えたばかり。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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