ツアーに参加する
ベトナム戦争時に使われたクチトンネルを見に行こうということになった。
だけどホーチミンからはかなり遠いので、ツアーを申し込んだ。

ツアー当日の朝、予約していたツアー会社まで歩き、オフィスでスタッフに予約内容を伝えると、「James(ジェームス)」と書かれたステッカーをもらった。
胸に着ける用らしい。
そのステッカーをソーマが自分の胸に貼る。
僕たちは二人だけど、ステッカーはどちらかが着けていたらいいらしい。
ツアー会社の周りには、ツアーに参加する観光客が50人くらい集まっている。いろんなツアーがあるから、それぞれがそれぞれのツアーが始まるまで待っているようだ。
とりあえず僕たちも外で待っていると、胸に「James」という名札を付けた、同じツアーに参加する人たちが、自然と集まってきた。
そしてベトナム人ガイドのJames(ジェームス)が現れ、バスに乗り込んだ。

ツアーに参加するのは20人くらい。
ほとんどが、僕たちと同じように二人組で参加している。一人で参加している人は、2人だけだった。
そしてバスが出発した。
ガイドのジェームズがマイクを手に、みんなの前に立ち、自己紹介を始めた。
本名はベトナムの名前で、外国人には馴染みのない発音なので、ガイドでは代わりにジェームスという名前を使っているということだった。
ジェームスはガイドの熱量が高くて、やる気に満ち溢れている。
サービス精神が旺盛で、ときどきジョークを挟むのだけど、みんな寝起きだからか反応が薄い。
それでもへこたれることなく、自分を盛り上げながら、ジョークをまた飛ばす。
道中では、歴史やベトナム戦争のことなどの真剣な話も伝えてくれた。だけど、僕は英語があまり聞き取れないので、内容はあまりわからなかった。
工房に立ち寄る
そして、バスがとまった。
トイレ休憩ということで、とまった場所には工房があった。
ジェームスが工房の人にガイドをバトンタッチする。
どうやらここは、いわゆる身体障害者と呼ばれる人の工房のようだ。

卵の殻や貝殻を使って、工芸品やアート作品を作っている。


それぞれに役割があって、殻で絵を描く人もいれば、描かれた絵を最後の仕上げとして磨く役割の人もいる。

そして工房の奥に、お店があって、そこにはたくさんの商品が売られていた。めちゃくちゃオシャレな工芸品がたくさんあった。
でも撮影禁止だったので、写真は撮れなかった。

史跡クチトンネル
工房をあとにし、史跡クチトンネルに到着した。

ジェームスのあとに、みんなでついていく。

入り口には大きな地図があり、そこでジェームスの話を聞く。

この地図は、ベトナム戦争時にベトナム兵が作った地下の巨大トンネルの地図のようだ。
全長200kmにもなるという。
トンネルを掘るのに実際に使われた、スコップも見せてもらった。

金属は貴重だったため、アメリカ兵にばれないように、アメリカ軍が使っていたいろんなものから金属部分をはぎ取り、それをスコップにしたりもしていたようだ。
長い地下トンネルなので、ベトナム戦争が終わっても、終わったことに気が付かずに、トンネルを掘り続けていたベトナム兵がいたらしい。
そのままジェームスが森の中まで、僕たちを案内する。

戦争時に使われていた罠なんかも展示されている。



そして、観光地の史跡クチトンネルで有名なのが、この場所だ。

地面に小さな穴があり、中に入る体験ができるようになっている。
身体を突っ込み、フタを取る。

そしてフタをする。

入り口が小さくて、175cm/ 80kgの僕でギリギリ入れる大きさだった。
トンネルの大きさについてもジェームスから話があった。
当時のベトナム兵は瘦せていて、かつ、アメリカ兵は大柄で大きな銃を持っていたので、意図してこのサイズでつくられたようだった。
ベトナム兵はこのトンネルに潜み、隙を見つけると、トンネルから顔を出して攻撃したらしい。
そしてトンネル内に酸素が行きわたるように、アメリカ兵に見つからないよう自然物にカモフラージュした空気孔もつくられたようだ。
雨のときに水が中に入らないよう、穴は側面に開けられている。

ちなみに、トンネル内での危険な行為は調理らしい。
というのも、空気孔から調理の煙が出ていると、敵に位置を知らせてしまうからだ。だから、煙が出る空気孔は、調理場から離れた位置につくられていたようだ。
他にもいろんな工夫をジェームスが話していたけど、英語が聞き取れなかったので、あとは分からなかった。

そして最後に、実際に使われたトンネルの中を歩く体験をした。
中はかなり狭い。

歩くといっても、立てるほどの広さがないので、みんな四つん這いになって這ってゆく。

これでも観光用に穴の大きさを広げているらしい。
当たり前だけど中はかなりこもっていて、暑い。誰かがおならをしたら全員がその臭いをダイレクトに嗅げてしまうくらいの、密封感があった。
酸素も少ないし、これはキツい。
外に出ると、身体が汗ばんでいた。

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