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【テアラロア Day15】砂利道で砂煙に巻かれる

もくじ

バスが来たのに!

朝5:00にアラームが鳴った。

今日は、テアナウの街からトレイルまでバスで戻る。バスが来るのが7:00なので、それまでに準備をすませないといけない。

眠たさを我慢しながら、朝食をとり、歯を磨き、荷造りをした。

そしてバス停でバスを待っていると、バスが来た。バスが来たけど、ベリーたちが来ない!

ベリーにメッセージを送ると「あと5分で着く」ということだった。

僕は慌ててドライバーに「友人がいま向かっていて、あと5分で来るんですけど、待ってもらえないですか」と尋ねる。

時刻はもう7:00だ。

ドライバーが「それはできない」と答える。

どうしようと思いながら、とりあえずバスに乗り込み、ソワソワしながら席に座る。すると、ドライバーが乗客に「これから空港に行く人はいますか?時間が間に合わない人はいませんか?」と確認をとったあと、時間を稼いでくれているのか乗客に向かって話をし始めた。

「センキュー」と小声で、ドライバーに伝える。

そしてソワソワしている僕を見て助けてくれようとしたのか、後ろの乗客が僕に話しかけてくれた。

そして7:05、ベリーたちが来た。

ホッとした。

砂利道の砂煙

バスは昨日の続きの地点で、僕たちを降ろしてくれた。

今日はずっと砂利道を歩く。

砂利道は牧場の横を通っている。そして、その奥には山々が見える。

ところどころに、カラフルな花が咲いていた。

車も五分に一台の感覚で通る。

車が通るたびに、砂煙が舞い上がる。すれ違うときに、減速してくれる人とそのまま行く人がいた。

舗装路でいうなら、雨の日に、歩行者の横の水たまりを通るときに減速するか、しないかというのに似ている。

途中、道端の草むらで横になって休憩する。暖かい日差しの中、涼しい風が吹いていて、鳥が鳴いている。

眠ってしまいそうだった。

そしてまた歩く。今日はとにかく平坦な砂利道をひたすら歩く。

下を向いたり、横を向いたり、後ろを向いたり、音楽を聞いたり、話をしたりしながら歩く。

ちなみに、ベルとドネックのリュックには、日本で買ったおそろいのマスコットとお守り、五円玉がくくりつけられている。

トレイルネーム

しばらく歩くと、牧場の柵から外に出てしまった羊を見つけた。牧場の柵のなかに戻りたがっている様子だったけど、僕たちが近づくと逃げてしまう。

そこでドネックがうまく回り込み、羊を抱え上げて、柵に戻した。

ドネックの、トレイル上でのニックネームであるトレイルネームが「シープドッグ(羊を追いかける犬)」に決まった瞬間だった。

でもしばらく歩くと、また柵から出てしまった羊を三匹見つけた。柵は電気柵なんだけど、出てしまうようだ。

ちなみにベリーのトレイルネームは「Mr.Uターン」だ。

高性能なGPSウォッチを持っているにも関わらず、喋るのが好きで、喋りすぎるあまり、いつの間にか違う道に進んでしまい、みんなでUターンするハメになるからだ。

川沿いでキャンプ

30kmほど歩き、川沿いにキャンプに適した場所を見つけた。

おのおの、横になったりテントを張ったりして、くつろぐ。

しばらくしたあと、みんな下着姿になって、川で水浴びをした。

川からあがると、濡れた身体が太陽の熱でじわじわ乾いていく。身体の感覚がなくて、頭がぼーっとする。ものすごく気持ちいい。

今日はテアナウで休んだあとの最初の一日だったので、みんな疲れていた。

いつもは21:00まで話しているけど、今日は19:00になると、みんなそれぞれのテントに戻った。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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