僕は高校生のときまで、ドラえもんが実在すると信じていた。
子供のころは、ドラえもんを見るのが好きだった。漫画でもよく読んでいたし、テレビでも毎週、録画して見ていた。
小学生のころは、ドラえもんは実在すると思っていた。中学生のころも、いつか目の前に現れると思っていた。高校生になると、半分存在を疑い始めたけど、それでも存在すると信じていた。
子供のころは、生きるのが苦しかった。
一人で遊ぶのが好きで、人と遊ぶのは好きじゃなかった。だから、いい人間関係もできなかったし、友達も(一時期できたけど)できなかった。
中学生の終わりから、家庭環境が悪くなり始めた。
そんないろんなつらさから、ドラえもんが僕を救ってくれると思っていた。
目の前に「どこでもドア」があらわれて、僕の気持ちをすべてわかってくれて、話を全部聞いてくれて、問題を全部解決してくれると思っていた。
だから、部屋にいるときも、外にいるときも、どこでもドアが現れるように念じていた。
空想の世界の中で、ドラえもんとよく会話をしていた。
空想の世界のドラえもんは、漫画のドラえもんと同じで優しかった。
いつも優しい言葉で慰めてくれていた。
でも結局、ドラえもんは現れなかった。
厳しい現実に立ち向かわないといけなかった。
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