小学生低学年のころ、心がぎゅっと締め付けられる感覚を味わった。
家の近所のごみ捨て場に、ぬいぐるみが捨てられていた。
かわいい馬のぬいぐるみだった。
ぬいぐるみは穏やかな表情で笑っていた。かわいい表情だった。
でも、ゴミ捨て場の中で笑っていた。
ぬいぐるみは知らなかった、自分が捨てられたことに。自分が捨てられていることに、気付いていなかった。
それを見て僕は、耐え難い悲しみに襲われた。
自分が捨てられているのに笑っている、そのアンバランスさと不器用さが、たまらなくかわいそうに思えた。
悲しくてたまらなかった。そんな光景を見ているのが、つらくてたまらなかった。
母親に言うと、家に連れて帰ってもいいということだったので、家に連れて帰った。
大人になって、一人暮らしを始めて、そのぬいぐるみをまた捨てるまで、一緒に時間を過ごした。
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コメント一覧 (2件)
似たような経験があるよ。
その子(馬のぬいぐるみ)、DDに拾ってもらって良かった✨✨
なるほど、ななさんもあったのか!