幻聴?
今日は一日中、疲れていた。
歩いている途中に、川辺で座って休憩しているとスマホで写真を撮る「カシャ」という音が聞こえた。だけど、だだっ広いまわりを見渡しても、誰もいなかった。

そして、自分のストックの紐が手元でしなった瞬間、それが襲いかかってくる蛇のように見えて、ビックリした。
景色は綺麗だけど、今日はいつもよりもモチベーションが低かった。

Lake Ohau Lodge
反対方向から来るTAハイカーとすれ違うときに、挨拶をしたり、この先の道がどうなっているか教えてくれたりして、お互いに情報交換をするんだけど、中にはいい情報を教えてくれる人もいる。
前回、無料でホテルの駐車場にテントを張らせてくれた上に、ワナカビールを二本もサービスしてもらえたのは、TAハイカーからもらった貴重な情報だった。
今回は、今日まで歩いてきた山をいったん降りて街に出る。

そしてそこに、ドミトリーではなく、完全個室の安いホテル「Lake Oahu Lodge」があることを教えてもらった。
ちなみに、7000円を追加で払えば、「スリーコースディナー&ブレイクファースト」という贅沢なコース料理が食べられる。
英語で電話
先に歩いていたベリーはその宿に到着し、「コース料理の予約を済ませた」と連絡がきた。
「りゅうやも一緒に食べない?」と来たので、「もちろん!」と返したけど、まだホテルの個室が空いているかどうかわからなかった。
電波が入る場所に出たので、ホテルのアプリ「Booking.com」で予約できるか見てみると、表示されていなかった。
そのことをベリーに伝えると、「それはよくあるケースだから、電話で確認したらいいよ」と返ってきた。
電話…
英語で電話をするのはかなりハードルが高い。相手の言ったことを何度聞いても、聞き取れなかったときは、電話を切ってしまいたくなる。
そんなことを考えていたけど、思い切って電話をすると、スムーズに予約をとることができた。
電話の冒頭で「英語があまり上手くないです」といったので、聞き取りやすいように喋ってくれたのかもしれない。

無事、ホテルに予約の電話ができたことで、テンションが上がって、やる気が湧いてきた。
スリーコースディナーだ、楽しみ!
スリー・コース・ディナー
そしてホテルに着き、洗濯とシャワーを済ませた。

前回、服を洗濯したのはクイーンズタウンのドミトリーでだったから、10日ぶりの洗濯だ!
そしてシャワーも4日ぶりだ。
そのあとは、ベリーと館内にあった卓球をして、バー買ったビールを外で飲んで、レストランに向かった。

ほぼ満席だったので、地元の人と相席をした。同じテーブルを囲って話をする。僕はもちろん英語があまり聞き取れなかったけど、ときどき地元の人が、やさしい英語で僕に話しかけてくれる。
そしてディナーが運ばれた。


そして会話がひと段落つくと、それぞれ部屋に戻った。

ニュージーランドに来て、今日で30日が経つ。個室に泊まったのがこれで三回目だ。ビールを飲んだのも三回目。
明日から三日間、街を歩くけど、そのあとはしばらく大きな街はない。
この三日間が、最後の文明生活だ。
夜22:30、過ぎてゆく時間を惜しみながら、ベッドに入った。
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