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【テアラロア Day21】NZに来てはじめてメンタルダメージをくらう

もくじ

食料を送る

朝6:00に起きて、ドリトリーのなかで音を立てないように静かに荷造りをする。

キッチンで朝食のラーメンを食べて、宿をあとにする。

今日はこのクイーンズタウンを出発したあとは、クランクトンという街を通り、アロータウンという小さな街のキャンプ場で眠る。

今日はずっと街歩きだ。

でもクイーンズタウンを出発する前に、ここでしないといけないことがある。

この旅の後半は深い山々に入る。当然スーパーはない。なので、あらかじめここで食料を買って、何ヶ所かに郵送しておかなければならない。

ベリーがメッセージで、1月2日でも空いている郵便屋さんを教えてくれた。

スーパーに行き食材と、ダンボール用のテープを買う。そして、スーパーに空のダンボールが山積みにされてあったので、店員に聞き、もらう。

そして、郵便屋さんのとなりのベンチとテーブルで荷造りをして、発送する。

ダンボールにどんな情報を書いたらいいのか、スペルは間違っていないか、しっかりダンボールの補強はできているか、慣れないクイーンズタウンの野外でしたので、これが、結構疲れた。

挨拶が下手なんです

そのあとは湖沿いに最初の街、プランクトンを目指す。

何人かが挨拶をしてくれたけど、街では、道行く人にほとんど挨拶をしない。日本と同じだ。

うつむきながら道を歩いていると、後ろから挨拶らしき元気な声が聞こえた。ビックリして振り返ると、ベリーだった!

颯爽と電動キックボードに乗っている。

どうやら今日は一日トレイルから外れて、休日をエンジョイしているようだ。

キックボードの時間が切れるから「また、あとで!」と、颯爽と通り過ぎていった。

街中を抜けると、挨拶を返してくれる人や、してくれる人が圧倒的に増えた。

でも、あまりにたくさんの人とすれちがうので挨拶に疲れてきた。

だから、うつむきながら歩こうとするんだけど、すれ違う人がフレンドリーな人だった場合に、無視を決め込んだ態度をとると、自分がすごく嫌な気分になるので、結局ほぼ全員にしてしまっている。

もちろん、ニュージーランドだからって、みんなが挨拶を返したり、してくれたりする訳ではなく、仕方なく返してくれる人も時々いる。

挨拶に疲れても無視できなくて、結局挨拶をほぼ全員にして、疲れたりなんてことを一人で繰り返していると「僕は誰のためにこの冒険をしているんだ」と自分の主体性のなさに悲しくなってくる。

そういった中で最終的には、声を出さずに手をちょびっと上げてスマイルをつくる、もしくは、手をちょびっと上げて軽く会釈をすることで、この問題は落ち着いた。

でも、挨拶をした人の中には日本語で話してくれた人がいたし、「頑張って!」と励ましてくれた人もいたし、僕が道に迷っていると車の中から道を教えてくれる人もいた。

なので、まぁいいかということにしておく。

キャンプ場でメンタルダメージ

実は今夜泊まる予定のアロータウンのキャンプ場にはベル&ドネック、ベリーも泊まっている。

ベル&ドネックはそのキャンプ場で数泊しながら身体を休め、ニュージーランドを旅するための車を探すらしい。

そしてベリーは、昨日フランクトンに泊まっていたけど、食料を郵送できるところがクイーンズタウンにしかないということで、さっきの電動スクーターでクイーンズタウンまで行き、その用事を済ませ、フラクトンまで戻ったあと、アロータウンのキャンプ場まで歩くようだった。

一度別れたけど、結局また会える。楽しみだった。

30kmの舗装路歩きを終えて、キャンプ場に着いた。足の裏にはまた新しい水ぶくれができていて、飲み水も切らしていたのでら喉がカラカラだった。

早速受付にいき、今夜泊まりたいことを伝える。

だけど受付の人の英語が早すぎて聞き取れなかった。すると彼女はハァと大きなため息と、不満そうな表情を見せた。

僕がすみません、もう少しゆっくり話してくれませんかと尋ねたあとも、ネイティブの速さで話され、また聞き取れずにボーっとしていると、大きなため息とさっきの表情が見えた。

僕もイライラしてきて、怒った口調で「もう一度、ゆっくり喋ってください」と伝えると、イライラしながらゆっくり喋ってくれた。

でも、また相手がなにかを話すとき、ゆっくり喋ることを忘れてしまうのか、元の速さに戻ってしまう。そして聞き取れなくて、また大きなため息をつかれる。

僕も終始腹が立ち、険悪なムードだった。

彼女は「僕の友達がテントを張っている場所にスペースがあるかどうかを確認しないと、支払いが済ませられないから、友達に電話してみてください」ということを伝えていたようだった。

電話をするけど繋がらないので、直接ベリーたちのもとに歩いた。するとみんながいた。

起こった出来事を話して、また支払いをしに彼女のもとへ戻らないといけないことを伝えると、ドネックが「一緒に行こうか」と伝えてくれた。

そしてドネックと一緒に支払いを済ませた。ドネックが彼女ともなにか話していた。

ドネックによると、彼女は年末年始の忙しさでフラストレーションか溜まっていただけなので、僕に対して怒っているわけではないということだった。

そして日本と違い、こっちではものごとをストレートに伝えるという文化の違いがあるので、日本人の僕にはダメージが大きいんだと思うということをいってくれた。

そして、ベリーとベルも慰めてくれた。

だけど、一度傷ついて落ち込んだら、なかなか気持ちを立て直せない性格なので、どんよりした気持ちで過ごした。

ベリーたちの存在が救いだった。

テントの中でボーッとしていた。

自分の英語が嫌いだ。発音も馬鹿っぽく聞こえる。そして、十分な英語能力がない僕がこの国にいるのが、申し訳ないような気分になってくる。

日本に住む外国人、外国に住む日本人、当然大きな苦労があるだろうけど、この経験をしたことで、そういう人たちの大変さが少しだけでもわかったのは、いいことだった。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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