ご両親と僕とパートナーの一日
僕はいま無職だ。
そしてパートナーは、フルタイムの仕事をしている。
なので、僕とご両親がいつも家にいるという状態だ。
ご両親はフィリピンでもマニラのような都会ではなく、田舎に住んでいる。道路が舗装されておらず、砂利道のようになっている田舎だ。
だから、二人にとって日本は別世界だ。
僕たちの一日は、ご両親と近くのスーパーマーケットやユニクロなどのお店に行くことから始まる。
料理が好きなお義父さんの「サニーさん」は、スーパーでいろんな食材を興味津々に見たり、「これは何か?」と僕に尋ねてくる。
日本の果物の価格の高さに驚いたり、野菜の新鮮さに驚いたりしている。
そのなかでも、安くて美味しい「もやし」はサニーさんのお気に入りの野菜で、スーパーに行くごとに4袋も買って帰る。ちなみに、ほうれん草も気に入ったようだ。
そのあとは、一緒に帰り道を歩く。
いまはちょうど春だから、道端にいろんな花が咲いている。
サニーさんが「日本の雑草や野草は、かわいくて綺麗」だといっていた。
そのあとは、二人とも家の中でのんびり過ごす。
ユーチューブを見たり、僕のパートナーから借りたPCで映画を見たり、昼寝をしたりしている。
ちなみに、日本での昼寝は「本当に気持ちがいい」といっていた。
フィリピンは常夏だけれど、ここは、程よい寒さがあるからだ。今日も、お義父さんとお義母さん、二人で一つの布団に入り、いびきをかきながら眠っていた。
ご両親の気遣い
ちなみに、僕は大きな音が苦手だ。
基本的に僕とご両親は、離れた部屋で日中を過ごしているのだけれど、二人はいつも小声で会話をしてくれている。
これは僕が直接言ったわけじゃないのだけれど、多分パートナーがあらかじめ伝えてくれたんだと思う。
そして、二人とも掃除や洗濯、料理や食器洗いを進んでしてくれる。

僕ができるときは、もちろん僕がするのだけど、ふと気がついたら彼らがなにか家事をやってくれているので、「僕がやりますよ」というのだけど、「大丈夫、大丈夫。やることがないから、家事をやらせて」といってやってくれる。
普段、僕は家で、こうやってブログを書いたり、フォトストックサイトに写真をせっせと登録したり、副業として収入が得られないか、あれこれやっている。
二人には「サイドビジネス」をやっていると説明している。
彼らが家事をやってくれるのを見て、「悪いなぁ…」と思いながら二人を見ていると、二人とも「大丈夫だから、サイドビジネス頑張って!」と笑顔を送ってくれる。
僕のために家事をやってくれる二人に見送られて、自分の部屋に入り、サイドビジネスを始める。
でも、僕のサイドビジネスは、月に1000円も稼げていない。
月に1000円にも満たない僕のサイドビジネスのために、60代の二人が家事をやってくれている。彼らの暖かい笑顔を思い出し「僕はなにをやっているんだ」と少し悲しくなる。
カルチャーショックというか…
ちなみに、ご両親と一緒に住んでいて、まだ慣れないことがある。
フィリピンに限らずだけど、いくつかの国では、相手のいったことが聞き取れなかったときに「あぁ?」や「は?」と聞き返すことがある。
もちろん、相手の国では普通の言葉で、日本でいうと「え?」と聞き返すような言葉だ。
だけど、日本人の僕には、その言葉が突き刺さる。
普通に会話していて、ふと相手から「あぁ?」という言葉が返ってくると、急に相手がヤンキーになったように感じる。
そして二人とも発声がいいから、余計にそう感じる。
もちろん、二人ともそういう意味で言っているわけなじゃいんだけど、頭ではわかっているんだけど、毎回ドキッとする。
慣れない…。
だから、ご両親にそのことを説明した。
そしたら、そういう言葉を使わないように気をつけてくれるし、笑顔でソフトに話してくれるようになった。でも、ときどき忘れて、その言葉が出てくる。
頻度が少なくなった分、余計にドキッとするようになった。
二人とも、日本という国に来て「この場合はどうしたらいい?」「この状況でこれはしない方がいい?」と日本に合わせようと、たくさん質問をしてくれている。
ただでさえ、そんなに頑張ってくれているのに、言葉まで封じたら大変だから、そこは僕が慣れないと。

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