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【なにが必要?】はじめての登山で必要な装備&持ち物を初心者目線で解説します

始めて登山をするとき、何を用意したらいいのかわかりませんでした。

実際に山を歩いていないので、どんな危険が想定されるかわからないからです。この記事では山を歩くための最低限の道具、あった方がいい道具を、想定できる危険と共に紹介します。

もくじ

用意しておくべきもの

登山靴と登山用靴下

登山靴、ザック(リュックサック)、レインウェアは登山三種の神器といわれています。
それほど重要だということですが、特に重要なのが登山靴です。

登山道は凸凹しています。大きな岩が転がっていたり、大きな木の根っこが地面に張りめぐらされているので、普通の靴では歩きにくいのです。

足首までカバーしている登山靴でなければ「捻挫」する可能性が高くなります。捻挫してしまうと、基本的に行動不能になります。近くに人がいれば、助けてもらって何とか下山できるかもしれません。ですが、近くに人がいない場合、スマホがつながらない場合、想像しただけでもゾッとします…。

一見、簡単に思えるような整備された登山道でも危険はあります。

山頂に到着して、下山を開始した後、身体は思ったよりも疲れています。下りでは脚の筋肉をよく使います。登頂後なので気も抜けています。ふとした拍子に「グキッ」といくとも十分ありえます。

さらに、雨が降ってきた場合。もしくは当日は晴れだけど、前日雨が降っていて地面が湿っている場合。地面はかなりすべりやすくなります。木の根っこや岩は氷と同じくらいすべります。

登山靴にはローカット、ミドルカット、ハイカットと3種類あります。

初心者の方にはミドルカットかハイカットをおすすめします。靴が足首まで覆ってくれて、捻挫対策になるのと、凸凹した道でも歩きやすくなります。

ちなみに、登山靴を買う場合は、絶対にアウトドア専門店で実際に試着して、自分の足に合う靴を買った方がいいです。そしてわからないことがあれば、店員さんにたくさん質問してみましょう。

そしてその時に、登山用の靴下も一緒に購入しましょう。登山用の靴下は足の保護のため分厚く作られていて、その登山用靴下を履いた上で登山靴を履かないと正確な登山靴のサイズがわからないからです。

僕は最初の靴でよく靴ずれをおこしていて、山歩きが苦痛になっていました。ですが、2足目を専門店で買って、登山がめちゃくちゃ楽しくなりました。

ネットには安い登山靴がたくさんあると思います。ですが、少々高くても、自分の足に合った登山靴を専門店で買ったほうが絶対に登山を楽しめるし、脚の健康にもいいので専門店にいくことをおすすめします。

これはミドルカットです。

レインウェア

三種の神器、2つ目はこれです。

レインウェアも、登山靴と同じく絶対に用意すべきです。

悪天候時の登山は危険です。山に登るときは、天気予報を必ずチェックします。なので、山に登っている日に雨が降るということはなかなかないので、結果的にレインウェアはあまり使っていませんが、雨が降ってきたのにレインウェアがないとなると致命的です。

まず、山は地上より気温が低いです。そして、山頂や稜線上では風をさえぎる木々があまりないので、もろに風を受けることになります。

身体が濡れた状態で、こういう状況にいると、身体がどんどん冷えて「低体温症」につながります。最悪の場合、死に至るそうです。

さらに、レインウェアは防寒着としても使えるので一石二鳥です。

ザック(リュックサック)とザックカバー

三種の神器の最後の一つは、ザックです。

これは必ず揃えなければならないかというと、歩行時間の短い初心者コースを歩くだけなら後回しにしてもいいと思います。

なぜ登山者は専用のザックを使っているのかというと、その方が快適で身体が楽だからです。快適な状態で登山道をあるくことは、怪我や遭難、滑落などのアクシデントの予防につながります。

なので、山歩きにハマってきたら、買った方がいいアイテムです。

ちなみに大体のザックには、雨が降ってもザックが濡れないようにザックカバーが付属されています。普通のリュックサックで行く場合や付属されていない場合、ザックカバーかゴミ袋を用意しておきましょう。

そして、人の体格は様々です。

ザックもそれに合わせて色んなサイズや形のものが販売されています。靴と同様、専門店で店員さんと一緒に試着することをおすすめします。

日帰りには22Lを使っています。

速乾性のTシャツ・長ズボン・帽子

綿のシャツで登山はやめた方がいいといわれています。身体が冷えるからです。

汗をかいて濡れた綿のTシャツは乾きが遅く、その状態で山の冷たい風に吹かれると、体温を奪われてしまいます。

運動をするなら速乾性の服を着るということがなんとなく常識になっていると思います。ランニングやサイクリング、他のスポーツをする時もそうですよね。

ですが登山は、他のスポーツと違って、山の中で行う運動です。下界よりも気温が低く、遮るものもないため風をもろにくらいます。何かハプニングがあっても救急車を呼んですぐに病院にいけるわけでもない、身体を温める飲み物が売ってあるコンビニがあるわけでもない。

というわけで、登山では特にこの「速乾性」が大事になってきます。

ズボンも同じです。汗冷えしにくい速乾性のものを選びましょう。

ズボンは、長ズボンがおすすめです。草木や虫、蛇や紫外線、転倒による怪我など、あらゆるものから身体を守ってくれます。

帽子は、夏場に特に役立ちます。真夏の山の日射しはとてつもないです。僕は、熱中症予防で必ず被っています。

夏以外でも、アブやその他の虫から身を守れます。

小雨が降っているときは、わざわざレインウェアを出さなくても帽子が頭を守ってくれます。そして、「スズメバチは黒いものに対して攻撃する」と言われているので、毛髪が黒い場合はそれを隠す役割も果たします。

軽いものなので、持って行っても損はないと思います。

別にモンベルなど高いものは用意しなくても大丈夫です。ポリエステルなどの速乾性のものであれば、ワークマンやユニクロのもので十分です。

僕はモンベルのウィックロンTシャツを使っています。

タオル・手ぬぐい

汗を拭きとるだけではなく、首に巻いて日焼け・虫刺され防止にも使えます。腕を骨折したときに、固定する、止血用に使う、など緊急時にも使えますし、ロープ代わりにも使えます。

防寒着

山の上は平地よりも寒いです。

ユニクロの「ウルトラライトダウンジャケット」は安くて、コンパクトなのでおすすめです。ただ、ダウン製品は水に弱いので、レインウェアも必ず持って行ってください。

僕はモンベルのダウンジャケットのなかでもコスパのいい「スペリオダウンジャケット」を使っています。

ツェルト

ツェルトとは簡易テントのことです。

ペラペラの生地なので軽くて、かさばりません。なので、いつでもザックのなかに置いておけます。

なぜ必要かというと、遭難して一夜を明かすときや、身動きが取れなくなって救助を待つときに、この一枚の生地が自分を守ってくれるからです。

冷たい風や雨から守ってくれますし、テントという空間の中にいることで精神的にも落ち着けます。

エマージェンシーシート

薄くてぺらぺらですが、中に入ると意外と暖かいです。

山で一夜を過ごさないといけなくなったとき、あるのとないのでは、身体的にも精神的にもだいぶ違うのではないかと思います。

モバイルバッテリー

山でなくなったら困るもの、それはスマホの充電です。

GPSアプリで現在地や進む方向を特定でき、緊急時に救急隊に連絡できるスマホは命綱です。その命綱を保証するモバイルバッテリーは必須だと思います。

登山だけではなく、災害緊急時や旅行のときにも役立つので持っていて損はないかなと思います。

ちなみに、モバイルバッテリーがあれば、バッテリーの残量を気にすることなく写真撮影ができますよ。

ヘッドライト

登山は日中にする活動なので、いらないと思われるかもしれませんが、必ず用意しておきましょう。

実際の夜の山は、想像しているものよりはるかに怖いです。本当に真っ暗で、なにも見えないので、行動不能になります。

山行を、毎回予定通り終えられるという保障はありません。アクシデントはつきものです。予定より下山するのが遅くなって焦っているときに、景色が日没のオレンジ色に染まったら更に焦ります。その焦りが、道迷いや滑落などの更なるアクシデントを呼びます。

ヘッドライトがあれば、最悪、日没までに下山できなくても、なんとかなるという心の余裕につながります。この心の余裕は、冷静な判断を必要とされる登山に最も必要なものだと思います。

コンパスと紙地図

地図はスマホのGPSアプリで見れるものの、スマホが壊れたり、落としてなくしたりしたら一発アウトです。

地図の読み方もやコンパスの使い方も勉強しておきましょう。

ライター

山で一夜を過ごさないといけなくなったとき、焚火をして暖をとることができるし、何かと便利です。

救急キット

虫刺され用の軟膏や、消毒液、包帯や解熱鎮痛剤など、自分に必要だと思う救急キットをつくっていきましょう。

ポイズンリムーバー

スズメバチに刺されたときの応急処置ができます。

あったほうがいいもの

トレッキングポール

これは意見がわかれますが、僕はあったほうがいい派です。

ちなみに、僕は一本派です。

登山を始めたばかりのころは、「捻挫しそうになってもポールで支えて捻挫を回避できる」「野生生物や蛇に遭遇しても、ポールがあれば心強い」と思って、山に登るときは毎回使っていました。

最近はポールはほとんど使わずに登山をしていますが、必ずザックにさして持ち歩いています。ポールが1本あるだけで、いろいろと便利だからです。

  • 足元が見えない場所での蛇対策になる
  • トゲのある植物よけになる
  • 心理的な安心感を得られる
  • 疲れているときの下山時に使い捻挫を予防できる
  • ツェルトを立てるときの支えにもなる
  • テント泊時にトイレの穴を掘るときのスコップ代わりになる
  • 使い方次第でいろんな便利道具に変わる

こんなにも効果がある割に軽い道具なので、いつも持ち歩いています。

ホイッスル(笛)

僕はいつもザックに取り付けています。

滑落したり遭難した場合に、存在を知らせることができるし、野生生物に自分の存在を知らせることで、遭遇を回避できるからです。

熊鈴

熊だけでなく、他の野生生物との遭遇を防げます。

腕時計

なくても問題ないですが、あれば便利なものです。

登山では、15時くらいまでに下山をするのが理想とされています。なので、立てた計画をもとに、時間を頻繁に確認します。いちいちスマホを取り出す必要がないので、ストレスフリーですよ。

日焼け止め

山の上は紫外線が強いです。塗っていくことをおすすめします。

浄水器

十分な水量を用意していれば必要ありません。ですが、「もし水が足りなくなってもこれがあれば何とかなる」という精神的なゆとりを感じるために、僕はいつも持って行っています。

おわりに

まずはコースタイムが短く、道が整備されていて、人が多い人気の山から始めましょう。できれば、一人ではなく誰かといった方が安全です。

そして、現地で実際に歩きながら山を感じると「確かに登山靴は必要だな」とか「滑落して動きが取れなくなった時のために、ホイッスルを用意した方がいいんじゃないか」とか思うことがあるはずです。

そして、いろんなバリエーションの山を登ると、いろんな種類の危険も想定できるようになります。最終的には、自分に合ったオリジナルの装備リストをつくってみてください。

山は危険になりうる要素があふれかえっています。安全第一で慎重に登りましょう。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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