【テアラロア Day31】テアラロア南島最長110kmのロード歩きへ

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優雅な朝

朝は、ホテルの本場の西洋料理からスタートした。

昨日の夜に座った席に、また座り、運ばれてきた料理を食べる。

本場のベーコン&ソーセージに美味しいトマト料理、半熟の卵がのったトースト。そして、コーヒー。

昨日、相席した人たちもやってきた。朝なので、みんな昨夜ほどの元気はない。そして、あまりずっと話しているわけにはいかないので、僕とベリーはレストランからひきあげた。

110kmのロード歩き

というのも、今日は37kmを歩かないといけない。といっても、いままでのように山を歩くのではなく、地上のロードを歩く。

実は今日から110kmのロード歩きが始まる。

このテアラロアは、ほとんどが山を通るようにコースが設定されてあるのだけど、この区間は山がない。

テアラロアの南島で最長のロード区間だ。

だから、多くの人はヒッチハイクでスキップしたり、自転車を借りて、この退屈な区間を早く終わらせてしまう。

だけど僕は全ての区間を歩きたかったので、いままでと変わらずこの区間も歩く。

退屈な道を歩く経験が、特別な景色をより特別にしてくれる。そして、その特別な景色を見たときに、僕の心のなかで渦巻く感情は、自分だけの大切な記憶として胸にしまわれる。

今日は37km先の「トワイゼル」という小さな街に向かう。

道中、人も少なく、特に見どころもなかった。ただひたすら地面を見て、ときどき顔を上げて景色を見て、淡々と歩く。

歩いていると後ろから「ヨー!ヨー!」と声が聞こえた。ベリーだ。今日も彼と合流して、一緒に歩く。

ペースの早いベリーを後ろから追いかけて歩いていると、中学生時代の部活を思い出した。

今日の道はほとんどが砂利道で、部活でグラウンドを走っていたときの道と同じだったからだ。

晴れた日のニュージーランドで、黙々と砂利道を見ながら歩いていると、次から次へと過去の記憶が蘇る。

昔の、どの記憶もいまでは全て美しい。

そして、自分のパートナーのことや、パートナーと一緒にいった台湾旅行のことを何度も思い出していた。

愛しい人との時間は、服に染みついた焼肉の匂いのように、心を離れない。

そんなことを思いながら、今日のキャンプ場があるトワイゼルに到着した。

ベリーと別々の宿をとっているので、チェックインをする前に、スーパーでコーラを買って、二人で乾杯する。

この時間がたまらない。

ベリーはコーラを口に含み、感慨深そうに遠くを見つめていた。

そしてテントを張って、シャワーを浴びる。そのあとはベリーと合流して、インディアンレストランで、カレーとナンを食べ、ビールを飲む。

西洋のレビューについて

レストランの中で、「ここまでで一番ハードだった日は、どの日か」をお互いに話したり、いろんなことを話した。

そのなかで、お店のレビューの話になった。

僕たちがレストランを探し始めたときは、夜の8:00だったので、トワイゼルの小さな街の飲食店は、ここともう一つ以外は、もうすでに全て閉まっていた。

そして、もう一つのレストランのレビューが3.5だったので、レビューが4.3のこっちのインディアンレストランに決めた。

「日本で3.5っていったら、そんなに悪くないよ。普通だよ」とベリーにいうと、「西洋人は大体いつも高い評価をつけがちだから、3.5といったら行かないほうがいいレベルの評価だ」と返ってきた。

4.0でも低い、4.2だとまあまあ、4.5あると行っても大丈夫という感じらしい。

そして美味しい晩ごはんを食べ終わり、夜の21:30にそれぞれの宿に戻った。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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