【国際恋愛】外国人パートナーと一緒になって唯一弱くなったところ

パートナーとの生活は楽しい。

二人になって、力を合わせることで、選択肢や生き方、発想…いろんなものが広がる。

ただ、一つだけ弱くなったところがある。

人目を過剰に気にするようになったことだ。

パートナーに出会う前、一人だった頃、もしくは日本人のパートナーと一緒にいたころの僕は、人目をあんまり気にしていなかった。

世間体とか、そういった類のものとは、ほぼ無縁の生活を送っていた。

職場などのクローズドな密室空間では、自分の立ち位置を危ういところに置かないように、常に人目を気にしていたけど、プライベートな時間ではまったく人目を気にしていなかった。

「周りがどう思おうが、知ったこっちゃない」と思って、自由に行動していた。

だけど、いまのパートナーと出会ってから、「外国人」がこの国でどうみられているかを意識するようになった。

意識するのとしないのでは、まるで違う。

いままでも普通にあった情報なんだろうけど、ネット上での外国人に対する嫌なコメントがやたら目につくようになった。

もちろんネット上での嫌なコメントを書いているのは、日本の国民のごく一部のコメントに過ぎず、多くの人は常識的なんだろうと思う。

だけど、あんまりそういう風には思えないエピソードがたくさんある。

パートナーと同棲をするために部屋を借りて住んでいたときだった。

ある日、隣人のドアポストに、たばこの吸い殻が捨てられていたらしい。そして、その隣人はやたら僕たちを疑ってきた。それ以降、嫌な態度をとられるし、挨拶も無視される。

もちろん僕たちはなにもしていない。

そして、その次に引っ越したアパートでは、引っ越して二日目に、隣人に「消えろや!」と暴言を吐かれた。ちなみに言われたのは僕の方で、言われたときはなにが起こっているのか分からなかった。

その隣人がいうには、「自分たちが騒いでいた」ということだったけど、まったく騒いでないし、不動産屋さんが他の隣人に僕たちが「騒いでいたかどうか」聞いたところ、「静かで、全く問題ないです」と返ってきたということだった。

そして、その次のアパート(いま、住んでいるところ)では、「僕たちが、毎回違う曜日のゴミを出している」と隣人から通報があったと、不動産屋さんから電話が入った。

ちなみに、僕たちはちゃんと決められた曜日のゴミを出している。

いつもゴミを出すたびに、「違う曜日のゴミがあるなぁ」とは思っていたけど、僕たちが犯人にされて驚いたし、怒りも沸いた。

ちなみにその隣人は、僕たちを名指しで通報してきたらしい。おそらく、「外国人だから…」と決めてかかったんだろうと思う。

実際に、僕たちが間違ったゴミを出しているところを見たわけでもないのに、「外国人だから犯人だ」と決めつけて通報したんだろうと思うと、腹が立った。

ちなみに最初の二つのトラブルは、僕のパートナーが外国人だからかどうかは正直、わからない。だけど、一人暮らしをしていた8年間は、一度も隣人トラブルは起きていなかった。

なのに、パートナーと付き合い始めた途端、立て続けに起こるもんだから「やっぱり外国人だから、ということで目をつけられているんじゃないか」と思ってしまう。

それだけではなくて、パートナーが来日したばかりの頃、松山城という地元の観光地をパートナーが友人と歩いていると、日本人に「殺すぞ!」と耳元で叫ばれて、追いかけられ続けたようだった。

僕が一人で暮らしていたときは、なにも起きなかったのに、外国人であるパートナーといると、そんなことが起こる。

だから、パートナーと外出するときはいつも、警戒してしまう。気を張り詰めて、緊張している。

そんな日を送り続けた結果、僕はパートナーと外出することが難しくなった。だから最近は、心療内科で頭をボーっとさせる頓服薬をもらい、パートナーと長時間外出するときは、それを飲むようにしている。

(そして、好きな人と外出をするたびに、自発的に頭をボーっとさせているのは、説明できないくらい悲しい)

そんな状況だから、パートナーと外出するときは、いつも人目が気になる。

一人暮らしのときだったらしていた、マナー的にグレーゾーンな行動も、パートナーと一緒にいるときは決してとらないようになった。

「お前は、生徒会長か!」と思うくらい、ものすごく過剰に気をつけるようになったし、神経質になってしまった。

というのも、日本人がグレーな行動をとっていてもスルーされることが多いけど、外国人がグレーな行動をとっていたら、非難の対象になってしまうことがあるからだ。

だから、パートナーと外を歩いているときに、僕がグレーな行動をとってしまったら、それが隣にいる「外国人」であるパートナーにまで影響してしまうんじゃないかと怖くなる。

だから、過剰に気をつけてしまうし、神経質になってしまう。

「僕はなにをやっているんだろう」と思う。

だけど、話をガラッと変えるけど、「やまない雨はない」「明けない夜はない」という頼もしい言葉がある。

いつになるかはわからないし、どんな形で解決するのかはわからないけど、希望をもって生きていきたい。

パートナーの力を借りながら、「外国人パートナーと一緒になって唯一弱くなったところ」を克服していきたい。

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著者

栃木県在住の34歳。
34年間住んでいた愛媛県から、栃木県に引っ越したばかり。仕事もやめて、無職になる。同性愛者・躁うつ病患者(現在は寛解している)。趣味は登山。フィリピン人のパートナーと生活しながら、社会の壁を乗り越え、楽しい日々を送るため、人生をサバイバルしている。

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