今日は昨日の反省を生かして、二人とも早起きをした。
それでも、準備に時間がかかる二人なので、出発できたのは9:00だった。
そして二人とも黙々と歩くタイプなので、お互いに自分のペースで黙々と歩いた。

これが、最後の道なんだな。
最後なのに、実感が湧かなかった。だから、これまで歩いた日々を無理やり思い出そうとして、最後を上手く飾ろうとした。
だけど上手く思い出せないので、それはやめて、また黙々と歩く。


今日も腰が痛い。
歩いているときは大丈夫なんだけど、座った状態から起きあがろうとするときや、身体を捻るときに、結構な痛みが走る。

テアラロアの最後を飾るクイーン・シャーロット・トラックを歩いていることよりも、腰の痛みに気を取られている。
「帰りの飛行機、12時間も座るけど大丈夫なのかな」とか思いながら不安になる。
まぁ、なんとかなるだろう。このテアラロアに、そう教わったじゃないか。

そして、今日のキャンプ場に着いた。
エミリーと二人で晩ごはんを食べたあと、テントを張る。

夜9時になると、外は真っ暗になった。
テアラロアを歩き始めたばかりのとき、夜の11時になって、やっと真っ暗になることに衝撃を受けたけど、ニュージーランド人のエミリーも驚いたようだ。
彼女は北島の北の方に住んでいるので、南島の南が、こんなに遅くまで日が出ていることを知らなかったようだ。
そしてお互いに、それぞれテントに入って自由な時間を過ごす。
僕はチーズとチョコレートを食べる。彼女のテントからも何かを食べている音が聞こえる。

山深いところを歩いていたときとは違い、気の抜けた、穏やかな夜だった。
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